【助産師解説】結局、どこを選べばいいの?【出産する場所】
こんにちは、らんまるです*
今回は
“出産する場所のメリット・デメリット”
「出産施設には、それぞれどんな特徴があるか」
「どんな基準で、出産施設を選べばいいのか」
について、お話していきますね~(^^)/
妊娠検査薬で
「妊娠反応が陽性になったァ!いざ、病院!」
と病院に行き、
病院の検査でも妊娠が確認でき、
赤ちゃんの心拍が確認できたら・・・
「出産する場所どこにしますか?」
と聞かれたりします*
「えっ、もう決めないといけないの!?」
「10か月も先の出産の話なのに早ぇ!!」と
衝撃を受ける人もいるかもしれませんが
そうなんです
早々に決めたいのが、出産する施設!
人気のところは、妊娠11週くらいで
もう埋まっちゃってたりします(´゚д゚`)
決めるのが遅くなって
ここもあそこも予約でいっぱい~!?(*_*)
と、ならないように
早めの情報収集と決断が必要です(^^)
とはいっても
出産場所についての情報がいっぱいあって、
どこにすればいいかわかんないよー!!
と悩む方も多いと思うので
1つ1つ詳しく紹介していきたいと思います(^^)
一生のうちに何回もない、お産する場所。
人気のところには理由があると思いますが
“みんなが選んでいるから~”ではなく、
しっかり違いを知って
“自分が1番「ここだー‼」と思えるところ”を
選んでみてください(*^。^*)♪
出産できる場所はどこ?メリット・デメリットを知ろう
日本で出産できる場所は、大きく4つ。
1)「大学病院」「総合病院」などの“大きな病院”
2)「クリニック」「診療所」などの“小さな病院”
3)“助産院”
4)“自宅”
さまざまな場所でのお産を選ぶことができます*
病院と一口に言っても、結構な種類があり
「何が違うの?」「どこがいいの?」と
迷っちゃいますよね(*_*;
それぞれの場所に
メリット・デメリットがあります。
場所によっては
自分の抱えるリスクだと選べない場所もあります。
たとえばなにか病気があり、
その中での出産となると、
“その病気をコントロールしながら出産する”
という課題があるんですね。
とくに、これといったリスクがなければ
どこでも自由に出産する場所を選べますが
妊娠中も、お産中も、
おかあさんと赤ちゃんの体は
大きく大きく、変わっていきます。
妊娠前は、何もリスクがなかったとしても
途中で出てくるリスクもあります。
出産のとき、何よりも大事なのは
“安全に元気な赤ちゃんを産むこと”
そのために
ポイントを挙げるとしたら
*自分の妊娠・出産のリスクが受け入れられる施設
*自宅から通いやすい施設
色んな出産施設がありますが、
この2つは選ぶ際の基準にして下さい (^^)
“大きな病院”での出産
<メリット>
大きな病院には、「小児科」「循環器科」「呼吸器科」「精神科」「アレルギー科」…などなど、さまざまな診療科があり、その中の1つに「産科」があります*
最大のメリットは
他の診療科と連携がとりやすく、
妊娠中におこるさまざまな合併症に対して
「迅速」かつ「最良」の治療ができるところ。
勤務する医師も多いので
知識や技術も、高いレベルで平均化しています。
心臓などに持病がある、合併症を持った人や
以前の出産で大変な経験をした人は
(常位胎盤早期剥離や子宮破裂など)
総合的に、専門の先生が診てくれる
大きい病院だと安心です。
また、規模にもよりますが
“NICU”や“GCU”という
赤ちゃん(新生児)専用の科もあるので
“赤ちゃんに病気が見つかった”というときも
安心して診てもらえるところが
大きな特徴かな、と思います*
医療面においては、もちろんトップで
もし緊急帝王切開が必要となったときも
すぐに対応できるのは大きなメリットですね*
<デメリット>
規模が大きい分、病院全体でのルールがあり
融通が利かないことは多いです。
たとえば、
「母子同室ができない」
「立ち合い出産ができない」などなど。
食事についても
ショボイ感じのものが多いですね( ̄▽ ̄)
ただ、最近は総合病院でも
ルールを緩めている病院は多いよう。
また、大学病院は
「教育」の役割も担っているので
リスクが低い出産や手術は
若い医師の執刀で行うこともあります。
(もちろん、手術や診療は“チームで行う”ので心配はいらないんですが…!)
また、患者さんが多い分、
医療者の都合でお産を進められることも
しばしば・・・
多くの人が対象になることが多いので
放置プレイ・・・(=_=)と感じることも
あるかもしれません。
“小さな病院”での出産
<メリット>
いわゆる個人開業医の
産科の医師が運営する病院です。
値段も内容もピンキリですが、
“宮殿並みにキレイな外見と内装”
“ホテル並みの豪華な食事”
(シェフが作ってくれるフレンチとか(´ρ`))
“マタニティヨガのサービス”
“産後の無料エステ券のサービス”
“出産の記念品がもらえる”などなど…
病院によってさまざまなサービスがあり
VIP感を味わえる施設も増えています(^^)
医療面でも、
お産中の様々なトラブルのほとんどに対応でき
“吸引分娩”“鉗子分娩”“帝王切開”といった
医療介入で、おかあさんと赤ちゃんの命を救う
環境も整っています*
また、産院の方針次第ですが、
“母子同室”や“立ち合い出産”などにも
柔軟に対応しているところが多いです(^^)
<デメリット>
個人病院がほとんどで
スタッフは少数である傾向に。
常勤の医師は数人で、
外来や当直は、近隣の大学病院などから
応援を呼んでいるケースが多いです。
お産に対する考え方が
病院独自のものになりやすいので
自分のお産に対する考え方と大きく違うと
つらく感じるかもしれません。
さらに、産院でも
実は帝王切開はやっていません!
という施設もあります。
その場合は、
近隣施設としっかり連携がとれているか
確認することが大切です*
助産院での出産
<メリット>
助産師が経営する、お産施設です*
助産師だけで診ることのできる、
リスクのない“正常な妊娠経過の人が対象”なので
基本的には、医師がかかわることはありません。
妊娠・出産のときに
必要と判断されたときだけ
医師と連携して医療介入されますが
基本は
陣痛促進剤などの薬を使ったり
医療介入はせず“自然分娩”となります。
助産院の最大のメリットは
自然に、リラックスして、
自分のしたいお産ができるところ(^^)
(もちろんお産中に何もなければ)
他の施設に比べて“アットホーム”で
病院みたいなルールが少なく
上の子と一緒に家族の中で産みたい!
家みたいにくつろげる!といった、
お産に大切な“リラックスできる環境”
の希望を叶えてくれるところが多いです(*^。^*)
お食事も
助産師手作りのオーガニック食♪
母乳に優しい食事♪とか
これを食べたい!
という希望が反映されやすいとか
助産師さんのアツイ想いを
ダイレクトに受ける場所です(^^)*
数人の助産師が診てくれるので
知らない助産師がお産の担当になることは
あまりなく(助産院の規模などにもよりますが)
信頼関係のある〇〇さんに
お産とってもらえるんだ~(*^。^*)
と、なるところも嬉しいポイント*
また
薬や医療に頼らない体づくりを学べるので
興味のある人は、とっても勉強になります(^^)
対象人数が少ないこともあり
医療食者の都合に左右されず、
「自分の力で産む」ということを
より大切にしてくれます*
最近は、総合病院の中にも
“院内助産”というものも増えていて
これは
緊急時の対応ができる大きな病院の中で
正常な妊娠・出産に対して
助産師がケアを行う、というもの。
病院の中に助産院があるって感じで
助産院の良さがありつつ
なにかあったときは医師とすぐに連携し対応できる
といったメリットがあります(*^。^*)
<デメリット>
すぐに医療介入できないことが
最大のデメリット。
施設に置くことのできる
薬剤や検査機器は限られているので、
病院や産院と同じレベルの医療を
提供することはできません。
また
助産師だけで診ることのできる、
“正常な妊娠経過の人が対象”なので
希望する人全員が助産院で産めるわけではなく
敷居が高いのも大きな特徴。
また
助産院の中には、知識や対応が非常に偏っていて
現在のガイドラインと
かなりかけ離れた対応をする施設もあるよう…
助産院には、非常時に連携する医師“嘱託医”
と契約することが義務付けられていますが、
嘱託医とは名ばかりで、
実際にはほとんど連携のとれていない
という場合もあるようです。
(妊娠中に2~3回は、提携施設での医師による妊婦健診が行われ、嘱託医としっかり連携が取れているかを確認しましょう!)
助産院でのお産を希望する場合は、
緊急時に搬送される病院はどのくらい近くにあるか
年間何件のお産を取り扱っているのか
そのうち何件が緊急搬送になるのか
など、安全面については十分に確認を!
自宅での出産
<メリット・デメリット>
“自宅分娩”って聞いたことありますか?
家で産むって・・・すごいですよね(; ・`д・´)
私には考えられないわって人も多いと思いますが
自宅分娩も、管理するのは助産師です*
助産院の、自分の家バージョンって感じで
メリット・デメリットはそんなに変わらないですが
自分の家に助産師が来て
お産をサポートしてくれます(^^)
“暮らしの一部にお産がある”という
究極の自然なお産の形。
自分の家なので、当然
病院で知らない医療職者たちの囲まれるより
居心地のいい環境でお産ができます*
ただ、助産院と違って
“お食事の提供は一切ない”ので
家族のサポートは必須ですね(^^)/
出産場所、みんなの割合は?
約53%・・・大きい病院
約46%・・・小さい病院
約1%・・・・助産院*自宅
いまの時代、“産む”ってなったら
ほぼほぼ病院ですね~
むしろ
「病院以外で産めるの!?」って思う人が
圧倒的に多いかなーと思います
個人的には
助産院での出産も、たくさんの人に
知ってほしいな~(*^。^*)
怪しい、アブナイって思う人も
やっぱり多いだろうし
実際に、助産院に“よっては”
ガイドラインを遵守しない怖いところも
あるのが現状みたいですが・・・(:_;)
病院によって違うように、
助産院によっても違う!
ニュースになった、ガイドラインを守らず
命を危険にさらしてしまった助産院だけじゃなく
愛情と情熱のかたまりの、
めちゃめちゃステキな人たちが
日々、妊産褥婦さんたちを支えている助産院
そんな助産院の助産師さんたちがいることを
知ってほしい~~~!!!!!
と思うので、
興味がある人はぜひ調べてみてね(*^。^*)
なにを基準に、選べばいい?
いろいろな施設の特徴をお話しましたが
じゃあ、自分にはどこが合っているかな?
と考えるときに
参考にしてほしいのが次の3つです*
分娩費用
出産にかかるお金は、すべて自費ですが
“出産育児一時金”といって
申請すれば“42万円”国から支給されます。
それ以上にかかったお金は全部自己負担!
帝王切開などの医療処置をしない限り
保険は使えません×
なにかとお金がかかる、妊娠・出産。
分娩費用の把握は必須ポイントですね!
自宅からの距離
妊婦健診は、通常14~15回…
“臨月”といわれる妊娠10ヶ月目には
週1で病院通いになります。
遠いと結構大変(=_=)‼
いざ、陣痛が来て出産の日!というときに
病院にいく場合も
陣痛のさなか遠い施設に行くのはまあ大変。
行きやすい場所にある、という条件は
かなり重要なポイントかな、と思います*
施設のルール・方針
施設のルールは、本当にいろいろ!
その中でも押さえておきたいのはコチラ
1)面会時間は何時~何時?
2)立ち合い出産はできる?できるとしたら誰?
3)入院中、誰が部屋に入ってもいい?
(夫だけ、夫とご両親だけなど制限があるところも)
4)自分が望むお産はできる?
(いま増えてきている無痛分娩はやっていないところも)
5)母児同室はできる?
(赤ちゃんと一緒に部屋で過ごせるか、いつから過ごせるか)
6)授乳の方針は?
(赤ちゃんがほしいときにほしがるだけおっぱいをあげる“自律授乳”か、時間を決めての授乳か、母乳育児に力を入れているところなのか…など。授乳についての考え方は、施設によって、本当にさまざま!!母乳育児を押し付けられた…ってつらい思いをする人もいるし、逆に、母乳でいきたかったのにミルク足された!という人もいます。自分でも調べてみて考え方が同じ施設じゃないと、結構つらい!実は超重要ポイントです)
ここにある5つの項目は
出産や入院期間の満足度を左右する、
大きなポイントかな、と思います(^^)
他にも
信頼できる家族*友だちの体験談や
自分で直接、病院に聞く*見る
などしてみると、いいかなと思います(*^。^*)
おわりに
出産の入院期間は
長い長~い子育ての時間の中の
たった1週間前後の時間ですが
おかあさんと赤ちゃんの、
はじめの一歩となる場所(^^)
「こんなはずじゃなかったのに!」
「え、そっちの方がよかった…」
となると、ちょっと悲しいので(:_;)
ぜひ
素敵なスタートがきれるよう
しっかり話し合って、自分たちで決める
きっかけにしてください (*^。^*)◎
わからないことは、ぜひ
医師や、助産師や、
まちの保健師さんに直接聞いてみてね~!
それでは今日はこのへんで
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