らんログ。

【助産師】意外と多い!?子宮内膜症について知ろう【解説】

f:id:ddd-ranmaru:20200424155322p:plain

こんにちは、らんまるです*

 

 

今回は

「子宮内膜症」についてのお話です*

 

みなさん、子宮内膜症ってご存知ですか?

若い女性でも、結構な人が経験する子宮内膜症。

20代~30代の女性に多く、ピークは30歳~34歳。(日本産科婦人科学会より)

実は、子宮内膜症患者のおよそ50%が“不妊症”

といわれています。

 

いつかは子どもほしいな~と考えている女性には

とくに知ってほしいこの病気。

どういう病気?

どういう症状?

どんな原因?

どんな検査と治療をするの?

について詳しく見ていきましょう!

子宮内膜症について知ろう

 子宮内膜症ってどんな病気?

そもそも、子宮内膜ってなによ!

ってところですが、

その名の通り、“子宮の内側にある膜”です。

前記事:生理の仕組みでもお話ししましたが

この子宮内膜は、毎月妊娠をするために

分厚く分厚く育っていき

妊娠しなければ、生理のときに出ていきます。

生理の“血”は“分厚く育った子宮内膜”です。

 

この“子宮内膜”に似た組織が、

本来あるはずの子宮の内側ではなく、

子宮の内側以外の場所に発生した病気のことを

子宮内膜症といいます。

 

そして、子宮の内側以外の場所に発生した

この子宮内膜に似た組織は

本来の子宮内膜と同じように

女性ホルモンの影響を受け

生理周期に合わせて出血・増殖を繰り返します。

 

しかし、子宮以外で増殖した内膜や血液は

生理として外に出すことができません。

生理のたびに炎症を起こし、

炎症によって癒着(本来離れている臓器がくっつく)を引き起こすのです。

 

子宮の内側以外の場所ってどこさ(*_*)

といいいますと

「卵巣」だったり

「卵管」だったり

「膀胱子宮窩」(子宮と膀胱のすき間)だったり

「ダグラス窩」(子宮と直腸のすき間)だったり

「仙骨子宮靱帯」(子宮を支える靱帯)だったり。

子宮の周りのことが多いです。

子宮内膜症の症状は?

代表的なものは、「痛み」と「不妊」です。

① 生理を重ねるごとに重たくなる生理痛
② 性交痛(性行為がイタイ(+_+))
③ 排便痛(お通じするときイタイ(+_+))
④ 生理中以外でも強い腰痛
⑤ 不妊

といった症状で病気が見つかることが多いです。

中でも

「重たい生理痛」は子宮内膜症患者の約90%にみられます。

子宮内膜症の原因は?

子宮内膜症の原因は、明らかになっていません。

しかし、“エストロゲン依存性疾患”である

ことが分かっています。

 

女性の体は、2つの女性ホルモン

“エストロゲン”と“プロゲステロン”が

うまく組み合わさって

生理周期などを調整しています。

 

“エストロゲン依存性疾患”というのは

「“エストロゲン”だけが高い状態だと進行してしまう病気」ということです。

 

そして、この“エストロゲン”。

生理周期に合わせて

一時的にエストロゲンだけが高い状態になります。

 

つまり、生理の回数が増えると、

子宮内膜症の発生頻度が高くなります。

 

たとえば

初経が早い(10歳未満で生理が来た)

月経周期が短い(24日以内に生理がくる)

妊娠回数が少ない

と、生理の回数は増えますね。

※“妊娠・出産をしない”という選択をする女性の増加に伴って、子宮内膜症患者も増えてきています

 

ちなみに、こう書くと

エストロゲンが悪者のように見えますが

エストロゲンは別名「美のホルモン」

として知られています。

 

肌や髪の新陳代謝を促してハリツヤを出し

バストを豊かにし、くびれを作って

女性らしい体を作ってくれるホルモンです(^^)

 (ホルモンの話は長くなるからまた別記事でシェアするね!)

子宮内膜症の検査は?

じゃあ、どんな検査をされるかというと

(婦人科行くとき、すごく気になるところよね(・_・;))

メインは「超音波(エコー)検査」です。

 

超音波検査は、2種類あります。

1つは、膣の中に棒状の機械を入れる経腟エコー

1つは、お腹の上から機械をあてる経腹エコー。

 

経腟エコーは、足が開く、あのイスに座ります。

(初めてだと緊張しますよね(=_=))

どちらも、子宮や卵巣の大きさなどを調べています。

 

また、「内診」や「血液検査(採血)」や

もっと詳しく調べたいときは

「MRI検査」などが行われます。

子宮内膜症の治療は?

子宮内膜症の治療は、大きく2つ。

「お薬」を使って直す

「手術」をして取り除く

という選択肢が多いです。

 

まず、お薬を使う場合。

“ホルモン剤”を使って治療することになります。

 

“低用量ピル”を使って排卵を止め、子宮内膜の増殖を抑えたり、

“黄体ホルモン剤”を使って子宮内膜症病変に直接作用させ、病巣を小さくしたり、

“GnRHアゴニスト”を使って女性ホルモンの分泌を低下させ、排卵と生理を止め、子宮内膜の増殖を抑えたりします。

 

お薬は、このようなホルモン療法によって

症状を軽くすることを目指します。

 

また、とにかく痛い!という場合は

対処療法として痛み止めが処方されたりします。

 

そして、手術をする場合。

必要に応じて、病気を根こそぎとる手術が

選択されることもあります。

 

治療の方法は

1人1人の症状や年齢、

どこに病気があるか、

将来子どもを持ちたいかどうか、

などから、主治医と相談のうえ決まります*

おわりに

生理痛って、わりと痛くて当たり前なところ

ありますよね・・・(+_+)

痛み止め飲んで、なんとか頑張ろうという方も

多いかなと思います。

 

しかし

あまりにも痛い生理痛は

今日お話しした子宮内膜症をはじめ

なんらかの婦人科系の病気のサインかも…!

 

お若いお嬢さん方も

「ま、大丈夫っしょ☆」と考えずに・・・

 

若い頃に放置して

不妊症の原因になったり

妊娠のリスクが増えてしまうケースは

実際多くなってきています(+_+)

 

場合によっては

検査したら子宮にがんが見つかったケースも。

(脅かすようでごめんなさい、でも助産師として、同じ女として、ぜひ知ってほしい!!)

 

気になる症状があったら

婦人科へ早めの受診を!!!

 

自分の体のメンテナンス~と思い

気軽に受診して頂ければな、と思います(^^)

 

それでは今日はこのへんで

この記事が役に立ったぞーという方は

気軽にフォロー&シェアして

応援してくれると嬉しいです(*^。^*)

 

自分の体を大切にしながら

今日も素敵な1日をお過ごしください\(^o^)/