【助産師】意外と多い!?子宮内膜症について知ろう【解説】
こんにちは、らんまるです*
今回は
「子宮内膜症」についてのお話です*
みなさん、子宮内膜症ってご存知ですか?
若い女性でも、結構な人が経験する子宮内膜症。
20代~30代の女性に多く、ピークは30歳~34歳。(日本産科婦人科学会より)
実は、子宮内膜症患者のおよそ50%が“不妊症”
といわれています。
いつかは子どもほしいな~と考えている女性には
とくに知ってほしいこの病気。
どういう病気?
どういう症状?
どんな原因?
どんな検査と治療をするの?
について詳しく見ていきましょう!
子宮内膜症について知ろう
子宮内膜症ってどんな病気?
そもそも、子宮内膜ってなによ!
ってところですが、
その名の通り、“子宮の内側にある膜”です。
前記事:生理の仕組みでもお話ししましたが
この子宮内膜は、毎月妊娠をするために
分厚く分厚く育っていき
妊娠しなければ、生理のときに出ていきます。
生理の“血”は“分厚く育った子宮内膜”です。
この“子宮内膜”に似た組織が、
本来あるはずの子宮の内側ではなく、
子宮の内側以外の場所に発生した病気のことを
子宮内膜症といいます。
そして、子宮の内側以外の場所に発生した
この子宮内膜に似た組織は
本来の子宮内膜と同じように
女性ホルモンの影響を受け
生理周期に合わせて出血・増殖を繰り返します。
しかし、子宮以外で増殖した内膜や血液は
生理として外に出すことができません。
生理のたびに炎症を起こし、
炎症によって癒着(本来離れている臓器がくっつく)を引き起こすのです。
子宮の内側以外の場所ってどこさ(*_*)
といいいますと
「卵巣」だったり
「卵管」だったり
「膀胱子宮窩」(子宮と膀胱のすき間)だったり
「ダグラス窩」(子宮と直腸のすき間)だったり
「仙骨子宮靱帯」(子宮を支える靱帯)だったり。
子宮の周りのことが多いです。
子宮内膜症の症状は?
代表的なものは、「痛み」と「不妊」です。
① 生理を重ねるごとに重たくなる生理痛
② 性交痛(性行為がイタイ(+_+))
③ 排便痛(お通じするときイタイ(+_+))
④ 生理中以外でも強い腰痛
⑤ 不妊
といった症状で病気が見つかることが多いです。
中でも
「重たい生理痛」は子宮内膜症患者の約90%にみられます。
子宮内膜症の原因は?
子宮内膜症の原因は、明らかになっていません。
しかし、“エストロゲン依存性疾患”である
ことが分かっています。
女性の体は、2つの女性ホルモン
“エストロゲン”と“プロゲステロン”が
うまく組み合わさって
生理周期などを調整しています。
“エストロゲン依存性疾患”というのは
「“エストロゲン”だけが高い状態だと進行してしまう病気」ということです。
そして、この“エストロゲン”。
生理周期に合わせて、
一時的にエストロゲンだけが高い状態になります。
つまり、生理の回数が増えると、
子宮内膜症の発生頻度が高くなります。
たとえば
初経が早い(10歳未満で生理が来た)
月経周期が短い(24日以内に生理がくる)
妊娠回数が少ない
と、生理の回数は増えますね。
※“妊娠・出産をしない”という選択をする女性の増加に伴って、子宮内膜症患者も増えてきています
ちなみに、こう書くと
エストロゲンが悪者のように見えますが
エストロゲンは別名「美のホルモン」
として知られています。
肌や髪の新陳代謝を促してハリツヤを出し
バストを豊かにし、くびれを作って
女性らしい体を作ってくれるホルモンです(^^)
(ホルモンの話は長くなるからまた別記事でシェアするね!)
子宮内膜症の検査は?
じゃあ、どんな検査をされるかというと
(婦人科行くとき、すごく気になるところよね(・_・;))
メインは「超音波(エコー)検査」です。
超音波検査は、2種類あります。
1つは、膣の中に棒状の機械を入れる経腟エコー
1つは、お腹の上から機械をあてる経腹エコー。
経腟エコーは、足が開く、あのイスに座ります。
(初めてだと緊張しますよね(=_=))
どちらも、子宮や卵巣の大きさなどを調べています。
また、「内診」や「血液検査(採血)」や
もっと詳しく調べたいときは
「MRI検査」などが行われます。
子宮内膜症の治療は?
子宮内膜症の治療は、大きく2つ。
「お薬」を使って直すか
「手術」をして取り除くか
という選択肢が多いです。
まず、お薬を使う場合。
“ホルモン剤”を使って治療することになります。
“低用量ピル”を使って排卵を止め、子宮内膜の増殖を抑えたり、
“黄体ホルモン剤”を使って子宮内膜症病変に直接作用させ、病巣を小さくしたり、
“GnRHアゴニスト”を使って女性ホルモンの分泌を低下させ、排卵と生理を止め、子宮内膜の増殖を抑えたりします。
お薬は、このようなホルモン療法によって
症状を軽くすることを目指します。
また、とにかく痛い!という場合は
対処療法として痛み止めが処方されたりします。
そして、手術をする場合。
必要に応じて、病気を根こそぎとる手術が
選択されることもあります。
治療の方法は
1人1人の症状や年齢、
どこに病気があるか、
将来子どもを持ちたいかどうか、
などから、主治医と相談のうえ決まります*
おわりに
生理痛って、わりと痛くて当たり前なところ
ありますよね・・・(+_+)
痛み止め飲んで、なんとか頑張ろうという方も
多いかなと思います。
しかし
あまりにも痛い生理痛は
今日お話しした子宮内膜症をはじめ
なんらかの婦人科系の病気のサインかも…!
お若いお嬢さん方も
「ま、大丈夫っしょ☆」と考えずに・・・
若い頃に放置して
不妊症の原因になったり
妊娠のリスクが増えてしまうケースは
実際多くなってきています(+_+)
場合によっては
検査したら子宮にがんが見つかったケースも。
(脅かすようでごめんなさい、でも助産師として、同じ女として、ぜひ知ってほしい!!)
気になる症状があったら
婦人科へ早めの受診を!!!
自分の体のメンテナンス~と思い
気軽に受診して頂ければな、と思います(^^)
それでは今日はこのへんで
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自分の体を大切にしながら
今日も素敵な1日をお過ごしください\(^o^)/